2006年 10月 13日
5年ぶりのL.A 目的はNucleus Galleryでの『Bliss Express Show』オープニング・レセプション・パーティーへの参加 初めての海外での展示会_ 会場のNucleus Galleryはダウンタウンから車で約20分ほどに位置する Alhambra, 30West Main Street 東京でいえば郊外多摩地区のような佇まい 低層の建物が連なる長閑な風情に私の生活圏 国立市の町並みを思い出す 併せてアジア系の人達が多く住む土地柄のようで 道行く中国系少女達を見ていると一瞬外国にいることさえ忘れてしまいそうだ ギャラリー・オーナーのベンさんもチャイニーズ・アメリカン そこでで働く人達も白人 、中国系、日系、と様々だ そして何よりも皆若いことに驚く それはパーティーに来た人達にも強く感じたこと 様々な肌の色の若者達 L.A が人種の坩堝の街であることを改めて実感する 10月7日 pm7:00_ 3週間に渡る『Bliss Express Show』のオープニング・パーティーが始まった 入り口のショップ・フロア_ D.Jの青年が大音量でリズムを紡ぎ出す その音に導かれるように沢山の若者達が店に入ってきた 学校の教室ほどのショップ・スペース 世界中から掻き集めたようなPOP ART関連の本が所狭しと並べられている Tシャツ・グッズ類、そしてポスター&アート・プリント 胸が痛むようなオタクものは見あたらない D.Jミュージックの重低温が腹に響く 出来たての『Bliss Express』本を立ち読みしながらリズムを取る若者達 何だかそれを見ているだけで気分が昂揚して来る ショップの奥 黒幕で仕切られた1・2階がギャラリー・スペースだ 今回の『Bliss Express』収録作家約20人の作品が展示されている 私は代表作5点のPRINTを用意した 前日の6日 L.A到着後にギャラリーに出向き 一ヶ月前に日本から送った画像ファイルの出力確認と色補正をした 遅い時間まで細かい調整につき合ってくれたベンさんとスタッフにはとても感謝している おかげで素晴らしいプリントを展示することが出来た 気がつけばギャラリー・スペースまで人の波が 誰彼ともなく絵の質問が飛んでくる 残念ながら私の英語は拙い しかし絵と音楽に関する会話は不思議と通じているようだ_ こうしたフランクな会場ながら一定の緊張感も保たれている オーナーであるベンの理念が行き渡っているからだろう ギャラリー2階奥に設けられたBARブースではヴィクターが客達にドリンクを振る舞っている ヴィクターはスタッフの中でも最も若い17才 滞在中 彼とは特に仲良くできた 中国系アメリカ人のヴィクターはアーチストの家庭に生まれたそうだ お父さんは一年を通して中国のスタジオとL.A を行き来して仕事しているという ヴィクターも父上に負けない作家になる為の野心を持っているのだろう 絵と音楽について こちらの胸に染み込むような言葉を投げかけてくる pm8:00を過ぎて『Bliss Express』を企画・編集したアルシア(Althea)が会場に現れた ゆっくり話をしたいと思うが会場が騒がしくてままならない それでもこの企画に呼んで貰えたことのお礼をする 私がL.Aまで来た一番の理由はそのことだったからだ 急遽 合同サイン会が行われることになった 本を買ってサインを求める人達で収支がつかない為だ スタッフが慌ただしくテーブルの準備をする 今回オープニング・パーティーに参加した作家は6名 日本からは私と、こんどうあや、上田風子、 サンフランシスコから Ogi、 ニューヨークからは Marcos Chin、 Yuko Shimizu、 特設されたテーブルで若者達と話しながらサインをする 一旦人が引くと作家同士お互いの仕事の話をする 仕事のジャンル・舞台・国が違っても自営業者共通の話題に事欠くことはない_ pm10:00を過ぎても人の波が収まる様子はない 入れ替わり立ち替わり 一体今夜何人ここに来たのだろう 中には階段を駆け上がってBARブースのドリンクを奪い嬌声を上げながら走り去っていく若者もいる しかし誰もそれを咎めたりはしない 今日はお祭りの夜なのだ 自分が今 世界で一番平和な場所にいるような気分になってきた_ スタッフのダイアナに声をかけられChristian Lorenz Scheurer氏とその奥様を紹介される http://www.christianlorenzscheurer.com/ 『Bliss Express』を買って私と話をしたいとのこと 最初日米バイリンガルのダイアナに通訳して貰うが途中からは直接二人で話す 絵の用語は万国共通のようだ 氏の絵本「ENTROPIA」がショップ・フロアで売られていたので購入 ダークなコミック調センスが光る作品で今度は私が彼に質問をぶつけてみる 帰国後WEB SITEのメールアドレスからメールを送ることを約束 握手をして分かれる 二人のやり取りを見守っていた奥様の優しい目が印象的だった 嵐のような一日_ パーティーは深夜11:30に終了した スタッフ達と遅い夕食を取りに行く 「WE NEVER CLOSE」と決意表明の様なロゴが書かれたファミリー・レストランへ 木版画家の こんどうあやがそれを見て 「24時間営業って書くより気が利いてるよね」 「これはBlogのtopに使えるかも、、、」 とかいいながら写真を撮っている 料理は今回L.A に来て一番大味大量盛り_ MENUに‘アラスカ・サーモン添えスパゲッティ’と書かれた料理を頼んだら 何のてらいもなく大盛りスパゲッティの上に馬鹿でかいサーモン・ソテーが乗っていた(写真参照_) 頑張って食べてみたもののあえなく降参、、、やはりここはアメリカなのだと妙に納得する 霊力が強いこんどうあやにヴィクターが前世を占って貰っている 通訳のダイアナを挟んで神妙な顔をしている 私も明日占って貰う約束をした 何となく楽しみなような恐いような気分だ_ 帰りはヴィクターが私をホテルまで送ってくれることになり彼の車へ ところが途中音楽の話で盛り上がりヴィクターが道を間違える 旅行本Mapを引っ張り出し 道を再確認してam3:00過ぎにやっとホテルに到着した 直ぐに熱いシャワーを浴びてBEDへ しかし体はくたくたなのに興奮が残っていて寝つけない 長い一日 沢山のことが頭を駆けめぐっている 幸せな時と優しい人達 これもアメリカの側面なのだ 全てが私の想像を超えていた 今夜のことを決して忘れることはないだろう 心の中で小さく感謝を唱えた 新しいスタートが切れたこと そして新しい友人達が出来たことを_ ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]()
by hirokimafuyu
| 2006-10-13 21:42
| Bliss Express
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Comments(3)
お久しぶりです。
当たり前のことですが先生の作品が世界レベルで通用する、というか我が国が胸をはって誇ることのできるかけがえのない財産なのだと再認識させられます。 『Bliss Express』、amazonで同名の商品がヒットしたのですが画像がないために本当にこの『Bliss Express』なのか分からず購入をためらっています(笑) ブログ中の『重力が衰えるとき』の表紙絵、大好きです! これは『Bliss Express』の中の一ページでしょうか?
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Ninomiya様_
コメントありがとうございます。 『Bliss Express』日本での購入について_ 色々と問い合わせが来ているのですが、どの方法が一番迅速で確実なのか、、、 現在、それを確認するだけの時間の余裕がありません。 私も気になっているので、仕事が一区切りしたら調べてみます。 お急ぎであれば 出版元に問い合わせるのが良いでしょう。 http://www.guupress.com/ もし何か分かったらHPのメールアドレスからご連絡いただけますか。 よろしくお願い致します。 p.s. ブログ中の『重力が衰えるとき』の表紙絵は 『Bliss Express』に収録されたものです_
レスありがとうございます。
教えて頂いたGUU PRESSのサイトで通販受付してました。 先月、最近はやりの「アフィリエイト」と云うものをやってみようと楽天に新規にブログ開設してみました。 http://plaza.rakuten.co.jp/wrlztzdr/ 誠に僭越ながら先生の『LOUISE』、『ETIQUETTE OF VIOLENCE』等を11月8日の記事で紹介させて頂きました。 |
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