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2005年 06月 10日

内田ボブ/自由について思うこと

少し前のことですが

「地球屋」で 内田ボブという人の歌を聴きました

ここは基本的にLive houseですが Live後はBar Timeになります
国立駅から自宅への道すがらでもあり
出かけた際にちょっと寄ることがあります

夜10:30
外から音が聞こえなかったので てっきりLiveは終了しているものと中に入りました
しかし出演者の交代の間だったようです
初老とも思える男二人がステージに上がり簡単なセッティングを始めました
アコースティック・ギターそしてコンガのような打楽器の編成

私は少し失敗したと思いましたがカウンターでBeerを注文
一二杯飲んで帰るつもりでした


演奏が始まる
アコースティック・ギターの調べ
シンプルなコード進行
優しい声が響く
ゆったりとした鼓動のようなリズム
悪くない...

飾らない言葉にメッセージがのる

小さなトマトで
小さな玉ネギで
小さな野菜で
小さな畑で
それで十分なのに

それなのになぜ
人は貧しいの
.........


最初はヒッピーの生き残りか...という感触でした
でも2.3曲聞くうちにそれは少し違うなと思いました

曲間のMCが長い

 若い頃国家地域の枠を越えたコミューンに憧れ全国を放浪
 沖縄で水牛農業を約十年
 その後信州に場所を移し
 平和運動と音楽活動...

たんたんと歌が続き見てきた風景が語られます

客席から
「ボブ また聞けるとは思わなかったよ...」と女性の声...
ステージから笑顔で返す

時間が濃密になる
その場が彼の風景に染まっていく


私は久しぶりにストレート・ウヰスキーを注文して前の方の席に移動する

パーカッションの男が渋い
無表情で黙々とプレイをする
スキンヘッド...と言うよりは髪は全て抜け落ちた感じ
かわりに山羊のような髭
細身ダークブルーのチャイナスーツに夜を飲み込んだような黒光りの細い靴

歌とギターの内田ボブ氏が いかにもスローライフ風の佇まいなので 対比としてやたら目立つ
ざっと見た感じで60代はいってる感じ
いやそれとももっと若いのか...
日本人でこんなにミステリアスに歳を取れる人はそういない
自分の掟で生き抜いてきた風情
上海の裏町に紛れ込んだような気分にさせてくれる

何だか嬉しい
ウヰスキーをもうひとつ


私は聞きながらどうしても若い頃のことを思い出してしまいました
十代の頃に焦がれ求めた「自由」
でもその意味は未だにわかりません

私の友人には
当時の自由_若者文化_フラワームーブメントに焦がれ
しかし逃げ場のない現実社会との間で精神のバランスを崩し
未だに立ち直れない者が何人かいます
音楽の世界にも
絵の世界にも...
その昔 
彼らは皆 才気溢れる若者でした

私が求めていたのは
夢中になれる確かなものだったのでしょう
それを見つけて...試し...感じ...思い知り...
また試し...気づき...喜び...そしてもう一度......

今ここで歌っている内田ボブという人にしても凄まじい世界を生き抜いてきたことがわかります


結局私はアンコールの最後までそこにいました
レジで勘定を済ませていると内田ボブ氏が横に来て私に握手をしてくれました

年輪を重ねた優しい顔
沢山のものを見てきた目...

生きて行く勇気を貰ったようで私もお礼を言いました

彼に
そして彼と私が生きてきた社会に

出会った人達に


ありがとう
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by hirokimafuyu | 2005-06-10 11:35 | LIVE REPORT | Trackback | Comments(0)
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