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2008年 05月 03日

Memories of you. 3 路上の風

パリの土産を届ける為に実家に帰った

父に路上で売られている街風景を描いた絵葉書を買って来るようにいわれていたからだ
水彩画の洒脱な画風のものがお望みだったようだが 正直あまり触手は伸びなかった
冷静に見て 父の方が上手いと思ったからだろう

父は水彩画の達人で私の最初の絵の先生だ
子供の頃 一緒に写生に行き 目の前で一から絵が生まれるのを見れたことは大きい
それは魔法の種明かしのようなものだからだ
80を過ぎても暇さえあれば絵を描きに出かける人だが
今は退院した母の手伝いでそうも行かず 少々不満のようだ

それでも私が選んだ10数枚の絵葉書を喜んでくれた
「お父さんより下手なものばかりでしたよ、」というと
「どのくらい下手なのか、そういうのも見てみたかった、、、」と返してくる
私と父との会話はいつもこんな感じだ
なるほど、とは思ったが それはまた次回ということで納得してもらう

帰り際 父にメールの返信としての英作文をお願いする
数日前 イタリアの出版社から ’漫画の仕事として、イタリア並びにヨーロッパ・マーケットに興味があるか。’ というメールが届いていた
こちらとしては ’勿論あります。’ だが 仕事となれば幾つか確認しなければならないことがある
その為の何項目かのデリケートな質問の英作を父に頼んだのだ
私の英語力ではとても無理、
父は英語とドイツ語に精通していて 子供の頃は家で彼が勉強している姿が一番の記憶として残っている
若い頃 戦争に駆り出され ろくに勉強ができなかったことがコンプレックスだったようで
何年もかけて通信教育で大学を卒業し今も語学の勉強を続ける父に私は頭が上がらない

私は彼がまだ元気なうちにパリの美術館を巡る旅に連れて行けないものかと考えている


写真は4月16日(水)のもの
この日をワークショップ中日の休日にした為 初めて朝から観光をすることが出来た
通訳を務めてくれた野田謙介さんに付き添っていただき先ずはルーブル美術館へ
膨大な「歴史」に圧倒されながらも幸せな時間を過ごす
野田さんいわく「 絵画部門全体の、約1/6。」 を観て外へ、
入り口で待ち合わせていたNicolasの案内で今度は3人で街を廻ることに
今の路上の風にあたることも大切と思ったからだ
レオス・カラックスの『ポンヌフの恋人』の舞台に似た橋で写真を撮りながら映画のことを話すと
「Sensei、ここがそのポンヌフ橋ですよ。」とNicolasに言われる
Nicolasはそんなお上りさんの私に行く先々で丁寧な説明をしてくれた
改めて感じたことだが 彼の細やかな神経はむしろ日本人に近いのではと思ってしまう

夕方、サン・ミシェルのカフェで一休み

無愛想な店員がフォークとナイフをバラバラとテーブルに落とすように置いて行く
その仕草に私の地元 国立市旭通りでフランス風カフェを経営していたK野さんを思い出し笑ってしまった

その後 野田さんの案内でフレンチ・コミックスの専門店へ行く
先ず 神保町の古本屋かと思うばかりの小さくマニアックな書店へ
店内は人ひとりでさえも歩きにくい状態
こんな佇まいの本屋がパリにもあることに少し感動する
次に一般的な専門店へ
この店は1階がPOP ART関係の雑貨等を売っていて 地下のフロアーが全て漫画のコーナーになっていた
フランスではこのスタイルが一番多いらしい
最後に古本屋に行く
私が若い頃 高いお金を払って買った宝物のような本がまだ新品同様の状態で売られていた

これらフレンチ・コミックスについて
日本で見たのと現地で観るのでは印象が違って見えた
このことでは 機会を見て改めて書いてみたいと思っている


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by hirokimafuyu | 2008-05-03 03:51 | 雑記


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